GOSPEL
2010年3月に約18年振りにニューヨークを訪れた際、知人の紹介で
マンハッタン在住の音楽プロデューサーに、ハーレムにある教会の日曜礼拝
に案内して貰った。
ゴスペルのルーツ的なものは、アフリカ等から奴隷として連れてこられた
人々が建設現場や農場等で強いられた劣悪な労働の中でその嘆きや苦しさか
らのワークソングだと言われているが、いつしかキリスト教の信仰と混ざり
合うようにそれらが黒人霊歌となり、今日のゴスペルの一端となっていった
ようである。
日本でゴスペルと言うと一般的にはやはり大人数のクワイヤがイメージで、
この礼拝でも牧師のメッセージからクワイヤの大合唱と共に参列者とソウル
フルなコール&レスポンスが始まる。ジェームス・ブラウン牧師とジェイク
とエルウッドは居ないけど、約30年前の名作「ブルース・ブラザース」の
教会シーンを思わず連想してしまった。
ロック、ブルース、ジャズ、ゴスペル等は、音楽のジャンルとして日常的
に使われている言葉だが、これらの音楽はイギリスやアメリカで生まれたも
ので、特にアメリカでゴスペルやブルーズと呼ばれるようになった背景には、
その歴史と共に日々様々な環境の中で生活してきた人々夫々の色々な感情が
自然とメロディーを伴う声とか叫びとなり、歌われる内容や表現による微妙
な違い等から自然に幾つかの大きな括りのようなものになり、それが音楽の
ジャンルとしてカテゴライズされたようにも思える。
この ”GOSPEL SOUND” という本は、表紙の印象で何となく購入した
ものだが、正直な所日本人の自分には難しく退屈な部分も多々あるものの、
ゴスペルの経緯をその時々のアーティストと曲と共にかなり詳しく書かれて
いるようだし、ゴスペルと他のブラック・ミュージックとの関係も分かりく、
おおまかにだがブルーズやゴスペルの歴史背景も理解できた。
「GOSPEL」 アメリカの音楽の根底には、ジャンルには関係なく必ずその
精神性のようなものがあると思える。ファンクやソウル、リズム&ブルース
の強烈なグルーブとクワイヤの大迫力はゴスペルの大きな魅力でポップだが、
個人的にはじっくりと心の中に入ってくるような感じのブルーズやアカペラ
のものも好きである。
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- - It records in january 2011 - -